【院長コラム】メタボの治療法
メタボリックシンドロームは生活習慣病の一種で、生活習慣の改善が最も重要な治療法となります。主な治療法は以下の5つです。
- 食事療法
適正体重を目指し、食事内容・量を改善します。具体的なアドバイスが必要な方は、専門の管理栄養士がサポートします。
- 禁煙
喫煙は心血管病のリスクを高めます。禁煙は難しいかもしれませんが、補助薬の使用も一つの選択肢です。
- 良質な睡眠
良い睡眠は生活習慣病を改善する一助となります。特に、睡眠時無呼吸症候群がある場合は、治療を検討すべきです。
- 運動療法
日常生活に無理のない範囲で適度な運動を取り入れることが重要です。特に内臓脂肪は運動により減りやすいとされています。
- 薬物治療
BMIが35以上の方、または特定の漢方薬が有効な方には薬物治療が適応される場合があります。
BMIが35以上で治療が改善しない場合は、外科治療や医療用抗肥満薬「サノレックス」の使用を検討できます。一方で、急激な体重増加が見られる場合などは、肥満の背後に別の内科疾患が隠れている可能性があります。例えば、クッシング症候群、甲状腺機能低下症、視床下部腫瘍などは肥満の原因となることがあります。
以上の治療法は全て専門的な医療機関で適切に診察・指導を受けることが重要です。健康診断で血糖・尿酸値・悪玉コレステロールなどが高値を示す方、内臓脂肪型肥満を指摘された方は、すぐに医療機関へ相談することを推奨します。
BMIについて
BMI(ボディー・マス・インディックス)は体重と身長の関係から、人の肥満度を示す体格指数です。
★計算式★
BMI= 体重kg ÷ (身長m)²
適正体重= (身長m)²×22
日本肥満学会では統計学的にもっとも病気にかかりにくいBMI指数22を標準体重として、25以上の場合を肥満、18.5未満を低体重としています。