【院長ブログ】乳がん検査について
お知らせ乳がん検査について
乳がん検診の最大の目的は、乳がんによる死亡率を減少させることにあります。そのために不可欠なのが「早期発見・早期治療」です。乳がんは、正しい知識を持ち、適切な時期に検診を受けることで、自分自身の命と生活の質(QOL)をしっかりと守ることができる病気です。
早期発見がもたらす圧倒的なメリット
乳がんの治療成績は、発見時の進行度(病期)によって大きく異なります。 早期とされる「0期」または「Ⅰ期」で発見できた場合、0期ではほぼ100%、Ⅰ期でも約90%の治癒が見込めるというデータがあります。
早期発見には、生存率の向上以外にも多くの利点があります。
乳房温存治療の選択
がんが小さいうちに見つかれば、乳房を大きく切除せずに済む可能性が高まります。
負担の軽減
治療期間が短縮され、身体的・精神的な負担だけでなく、治療費などの経済的負担も抑えることができます。
QOL(生活の質)の維持
低侵襲な治療で済むため、治療後もこれまでと変わらない生活を送ることが可能です。
早期に発見できれば、乳がんは決して「怖いだけの病気」ではありません。
乳がん検診の主な方法
乳がん検診は、マンモグラフィと超音波検査を単独、あるいは併用して行います。少なくとも2年に1度は必ず受診しましょう。
マンモグラフィ(乳房専用X線撮影)
乳房を板で圧迫して固定し、撮影する検査です。
◎特徴
乳腺は白く、脂肪は黒く写ります。がんのサインである「しこり」や、早期がんの指標となる「微細な石灰化(白い粒)」を写し出すのが得意です。
◎適性
脂肪組織が豊富な閉経後の方は、しこりがはっきりと写りやすくなります。一方で、乳腺が豊富な若い方は全体が白く写るため、小さなしこりの判別が難しい場合があります。
乳房超音波(エコー)検査
超音波を乳房に当て、その反射を画像化する検査です。
◎特徴
しこり内部の状態や表面を詳しく観察でき、良性・悪性の識別に役立ちます。
◎適性
乳腺組織が豊富な若い世代でも、乳腺に隠れたしこりを発見することが可能です。ただし、マンモグラフィが得意とする「石灰化」の描出は難しい場合があります。
自己触診(ブレスト・アウェアネス)の習慣
「ブレスト・アウェアネス」とは、日頃から自身の乳房への意識を持つことです。日常的に触れることで、わずかな異変に気づけるようになります。
チェックポイント
・しこりはないか
・左右の形に変化はないか
・皮膚のひきつれ、えくぼのような窪みはないか
・乳頭からの分泌物はないか
月経後1週間以内(閉経後は毎月決まった日)に、月1回は必ずセルフチェックを行いましょう。
受診時の注意点
授乳中
乳腺が発達しているため、マンモグラフィでの正確な診断が困難です。断乳後6ヶ月を目安に受診してください。
豊胸術後
施術方法により検診の可否が異なります。また、挿入物の破損リスクがあるため、専門施設での受診が必要です。
医療機器装着
ペースメーカーやシャント等を装着されている方は、事前に申告が必要です。
検診結果の見方とフォローアップ
「要精密検査」と言われたら
「精密検査 = がん」ではありません。追加の検査で詳しく調べる必要がある、という意味です。実際にがんと診断されるのは精密検査を受けた方のうち5%程度ですので、過度に恐れず、必ず受診してください。
「異常なし」の場合
今回の検査では心配な点はありませんでしたが、乳がんはいつでも発生する可能性があります。1〜2年に1回の定期受診を継続し、自身の健康を守り続けましょう。








