【院長ブログ】心筋梗塞の前兆について
お知らせ心筋梗塞とは
心筋梗塞は、心臓の筋肉に酸素や栄養を送る冠動脈が閉塞し、心筋が酸素不足に陥って壊死してしまう病気です。主な原因は生活習慣病などに伴う動脈硬化で、動脈内にたまったプラークが破裂して血管が完全にふさがることで発症します。発作が起きたら一刻も早い治療が必要であり、ためらわずに救急車を呼ぶことが大切です。
症状としては、突然の強い胸痛が典型的です。胸が押しつぶされるような痛み、強い締めつけ感、灼熱感などが生じ、冷や汗、吐き気、嘔吐をともなうこともあります。痛みは20分以上、時には数時間続きます。狭心症の発作とは比べものにならない強い痛みで、ニトログリセリンが効かない場合も少なくありません。中には痛みがほとんどない「無痛性心筋梗塞」があり、心不全症状が出て初めて気づかれることもあります。
心筋梗塞の治療
治療には大きく3つの方法があります。ひとつは、血栓を溶かす薬を用いる薬物療法。もうひとつは、カテーテルを使って閉塞した部分を広げる冠動脈血行再建術(カテーテル治療)です。細い管を血管に挿入して冠動脈まで進め、バルーン(風船)で拡張し、金属製のステントを留置します。
三つ目は、冠動脈バイパス手術。これは薬物やカテーテル治療で十分な効果が得られない場合に行われ、自分の血管を用いて狭窄部を迂回し、心筋への血流を確保します。
心筋心筋梗塞と虚血性心不全
心筋梗塞によって血液が十分に心臓へ送られなくなると、虚血性心不全に至ることがあります。心不全とは心臓の機能が低下し、全身に血液を送り出せなくなる、あるいは血流が滞る状態を指します。息切れ、倦怠感、足のむくみ、夜間頻尿などが主な症状です。
治療は心筋への血流を改善し、心臓の負担を軽減することが基本。血管拡張薬、利尿薬、交感神経遮断薬などを用いて、心不全症状を和らげます。
心筋心室細動・致命的不整脈について
心筋梗塞や狭心症では、突然意識を失って倒れる「心室細動」が起こることがあります。これは生命を脅かす危険な不整脈であり、ただちに胸骨圧迫(心臓マッサージ)とAEDの使用が必要です。発作時だけでなく、心筋梗塞後に突然発生する場合もあるため注意が必要です。
心筋前兆に気づいたら早めに受診を
心筋梗塞は発症すると致死率が高い病気ですが、半数近くの患者さんが発症前に前兆を感じていたといわれています。胸の痛みや圧迫感、胸焼け、肩や腕、歯やあごに広がる痛みなどが数分で治まり、繰り返すことがあります。階段や坂道を上るときに症状が出やすいのも特徴です。
こうした症状に心当たりがある方は、放置せずに循環器内科を受診してください。前兆の段階で受診することで、心筋梗塞の発症を未然に防ぐことが可能になります。








