【院長ブログ】健康診断 項目(35歳以上)
お知らせ35歳以上の健康診断、何が変わる?受けるべき?
年に一度の健康診断。「まだ若いから大丈夫」と思っていませんか?
実は35歳以上になると、健康診断の内容が大きく変わります。これは、生活習慣病や心疾患などのリスクが高まりはじめる年齢だから。今回は、35歳以上に必要な検査項目とその背景をわかりやすくご紹介します。
法律で義務付けられた「定期健康診断」
企業には、労働安全衛生法に基づき年1回の定期健康診断の実施が義務付けられています(正社員および一定条件を満たすパート・アルバイトも対象)。
とくに35歳は“節目の年”とされ、以下の11項目を省略せずに実施する必要があります。
35歳で受けるべき健康診断の検査項目
- 既往歴・業務歴の調査
- 自覚・他覚症状の有無
- 身長・体重・視力・聴力・腹囲
- 胸部X線検査・喀痰検査
- 血圧測定
- 貧血検査(赤血球・血色素)
- 肝機能検査(GOT・GPT・γ-GTP)
- 血中脂質検査(LDL・HDL・中性脂肪)
- 血糖検査(空腹時血糖またはHbA1c)
- 尿検査(糖・蛋白)
- 心電図検査
これらは生活習慣病や心疾患の早期発見に役立つ重要な検査です。
なぜ35歳から内容が増えるの?
35歳を過ぎると、生活習慣病や慢性疾患の発症率が上がります。
厚労省も40歳以上を特定健診の対象としていますが、35歳はその“助走期間”とも言える節目。早めにリスクを把握することで、将来の医療費や健康トラブルの回避にもつながります。
「生活習慣病予防健診」での代替もOK
協会けんぽが実施する生活習慣病予防健診は、定期健康診断の11項目をすべて網羅。さらに下記の検査が追加され、より精密なチェックが可能です。
・総コレステロール・ALP(肝機能)
・尿酸(痛風検査)・白血球数
・胃部X線検査(または内視鏡)
・腎機能(クレアチニン・eGFR)
・便潜血検査・眼底検査(医師判断)
しかも費用の約6割が補助され、自己負担が少なく済むのもメリットです。
35歳は、健康を守る分岐点。企業も個人も、このタイミングで自分の体と向き合うきっかけを作ることが大切です。
胃カメラや生活習慣病予防健診の活用など、内容を充実させることで、将来のリスク回避にもつながります。








