【院長ブログ】健康診断について
お知らせ健康診断について知っておきたいこと
健康診断は、働く人の健康を守るために欠かせないものです。企業が実施する健康診断には、大きく「一般健康診断」と「特殊健康診断」の2種類があります。それぞれの違いや受診のタイミング、義務について解説します。
特殊健康診断とは
特殊健康診断は、法律で定められた有害な業務に従事する労働者が受ける健康診断です。労働安全衛生法第66条に基づき、以下の業務に携わる方が対象となります。
- 高気圧業務
- 放射線業務
- 除染等業務
- 特定化学物質業務
- 石綿業務
- 鉛業務
- 四アルキル鉛業務
- 有機溶剤業務
これらの業務では、健康への影響を未然に防ぐため、定期的な検査が求められます。
健康診断はいつ受けるべき?
健康診断の実施時期には決まりがあります。
雇入時健康診断
新しく会社に入る際に受ける健康診断で、入社前後に実施されます。入社前の3ヵ月以内に医師の診断を受け、その結果を提出すれば、雇入時健康診断を省略できる場合があります。ただし、すべての必須項目を満たしている必要があります。
定期健康診断
原則として1年に1回実施することが義務付けられています。企業は適切なタイミングで健診を実施する必要があり、定期健診の間隔が1年以上空くことは認められていません。
健康診断を実施する義務は誰にある?
企業(事業者)は、労働安全衛生法第66条に基づき、従業員に対して健康診断を実施する義務があります。この義務を怠ると、企業には50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
また、健康診断の実施だけでなく、結果を適切に管理し、必要な対応を行うことも企業の責任です。
健康診断を受けないとどうなる?
健康診断を受けることは、労働者の義務でもあります。労働者が受診しない場合、企業側が罰則を受ける可能性があるため、企業は従業員に受診を促すことになります。多くの企業では、健康診断を受けない場合の対応として、懲戒処分の規則を設けていることがあります。
働く人の健康を守るためにも、定期的な健康診断を忘れずに受けましょう。