【院長ブログ】メタボの治療法
お知らせメタボリックシンドロームとは
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満と、脂質異常、高血糖、高血圧のうち2項目以上を併せ持つ状態を指します。これらのリスク要因が組み合わさることで、心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患の発症リスクが高まります。一見軽い問題のように思える「メタボ」ですが、重大な生活習慣病へと進展する可能性があるため、注意が必要です。
病気の連鎖:「メタボリックドミノ」
メタボリックシンドロームが進行すると、高血圧や糖代謝異常が引き起こされ、その結果として動脈硬化や虚血性心疾患、脳血管障害といった重大な疾患が発症します。この一連の病態を「メタボリックドミノ」と呼び、肥満がその起点となります。早期にこの連鎖を食い止めるためには、生活習慣の改善が不可欠です。
メタボリックシンドロームの治療と対策
メタボリックシンドロームの治療には、主に生活習慣の改善が求められます。具体的な治療方法としては以下があります:
食事療法
肥満が主な原因の一つであるため、食事の質と量を見直すことが重要です。
栄養バランスを考慮した上での適切な食事内容の調整が必要です。
管理栄養師による食事指導が有効です。
禁煙
喫煙は動脈硬化を促進するため、メタボリックシンドロームのある人は禁煙を強く推奨します。
禁煙支援プログラムや補助薬の利用も考慮に入れましょう。
BMIの管理
ボディマス指数(BMI)は、体重と身長の関係から計算される肥満度を示す指数です。
日本肥満学会では、BMI25以上を肥満、18.5未満を低体重と定義しています。
薬物治療
食事療法や運動療法だけでは改善が見られない場合、BMIが35以上の人には抗肥満薬が保険適応となることがあります。
また、漢方薬も利用されることがあります。
外科治療
極度の肥満で他の治療法に反応がない場合、外科的手術が選択されることもあります。